都市地下空間活用研究会

活動概要

 

平成28年度 事業計画

(平成28年4月1日~平成29年3月31日)

 都市地下空間活用研究会は1987年に発足し、これまで有効で秩序ある都市の地下空間利用のあり方について、技術・制度・環境等幅広い視点から調査研究・情報収集・国際交流等の活動を行ってきた。
 平成28年度も、会員自らの自主的な運営を実践し、官民連携、安心・安全、地下防災・大深度地下等のニーズに対し、当研究会が追求すべきテ-マや調査研究活動とは何かを改めて見つめ直しつつ、部会並びに分科会等の活動を推進するものとする。
 また、ACUUSの日本国の窓口として、ACUUS本部並びに関連国との積極的な交流活動を実施する。

 ≪ 基 本 的 方 針 ≫

  1. 会員自らの自主的な運営の実践
  2. 調査研究活動の推進
    • 自主研究:地下研にふさわしいテーマを自主研究として行う。
    • 共同研究:地下研のノウハウを活用し、他団体と共同して調査研究を行う。
    • 受託研究:これまでの地下研の実績を活かした受託型調査研究を行う。
  3. 社会への情報発信・対外アピール
    • 地下研の対外PR、広報活動の推進。
    • 技術発表会、学会等への参加。
    • 国際交流活動のより一層の推進。
  4. 財政運営面の方針
    • 調査研究をはじめとする各種活動を行うにあたっては、効率的な運営に努め、経費の節減を図る。
1 活動体制
   企画運営小委員会で各部会間の調整を図りつつ4部会、3分科会、2勉強会を中心に活動する。
 また、受託調査等が発生した場合は、必要に応じ企画運営小委員会の下に、検討委員会を設置し、実施する。
(※組織図はここをクリックして下さい。)
   
2 事業活動
 
  1. 調査研究活動(調査研究部会)
       
    (1) 大阪分科会(自主研究)
       関係者への情報発信として、行政主導で策定するマニュアルづくりに活かしてもらえるように、協議会に参加する関係者(地下空間管理者、鉄道事業者、隣接ビル運営者、行政等)に対して大阪分科会の検討成果を説明する機会を設ける。検討を進めるプロセスや体制については、関係者の意見をふまえて検討する。
    前年までのテーマと研究内容を踏まえ、大阪駅周辺地区における、地下空間の防災対策としての活用可能性、および他地区での一時帰宅困難者収容場所としての積極的取り組みの実例を、関係先に情報発信するとともに、今後の活動内容を検討する。
       
    (2) 地下利活用検討分科会(自主研究)
       昨年度の検討成果の基づき、複数の類型を設定し、地下駅を中心とした都市環境整備と地下駅あり方の指針となるガイドライン(あるいは手引き)を策定する。
     ガイドラインの概要は、以下を考える。
      設定した類型に沿った、地下駅の整備のあり方の検討
    (地下駅の立地する地域を業務系地域、商業系地域、住居系地域の3つに大別し、平成27年度は、業務系地域について、必要な機能(交通、サービス、エリア貢献)や施設整備のあり方を整理した。平成28年度に、商業系、住居系地域についてと全体の取り纏めを行う。)
      標記を実現する為の法制度、及び解決すべき問題
      国内、海外整備事例
       また、これらの検討を踏まえ、望まれる地下駅と周辺の都市環境整備の実現に向けて、その事業手法、法制度等の在り方についても検討し、提言としてまとめる。
       
    (3) 八重洲・京橋・日本橋地区分科会(自主研究)
       平成28年度は、本地区の再開発プロジェクト等の進行を受け、これまで本分科会で実施した調査研究を基に、特に交通ネットワーク等のあり方を検討すると共に、本地区地下空間についての人・車・エネルギー等の総合的なネットワークの将来像を検討する。
       
    (4) 勉強会
       検討成果のPR・提案等を引き続き行うほか、当研究会の検討成果を活用していただけるところとの協力体制を構築する。
     前年度同様、国交省等のG空間プロジェクトに積極的に関与していくべく、勉強会の活動を進めることとする。
     また、地下防災に関する研究の深度化、知見・情報収集を進め、会員に広く成果を公表するとともに、関係各部局、一般市民、海外等にも積極的に情報発信をしていく。
     このほか、土木学会地下研究委員会防災小委員会、計画小委員会との情報交換、連携を進め、会員に常に最新の情報発信が行えるように努める。
     
  2. 国際交流活動(国際交流部会)

     ロシア・サンクトペテルブルクで開催されるACUUS2016(第15回2016年9月)への調査団派遣等の企画を進め、会員及び関係先へのPR活動を進め、多くの参加者を募る。
     また、理事である岸井企画運営委員長に対しての引き続きサポートを行う。
     海外の地下空間研究組織との交流を進め、情報発信・情報収集を行い、広く会員に情報提供を行う。

  3. 情報化推進(PR)活動(情報化推進部会)
       
    (1) 研究会ホームページ
      会員ニーズに即した効率的・効果的な運営体制の再構築の検討を進める。
      [主な具体的な活動予定内容]
      定期的な情報更新フロー(年間・半期・四半期・例月)の棚卸し・見直し・改善
      当研究会ホームページに対する会員ニーズの収集と評価
      ホームページの稼動・運営
         
    (2) 前年度同様「会員への情報提供」、「対外的なPR活動」を推進する。
         
  4. 事業活動(事業部会)
       
    (1) 講演会、現地視察会、定例懇話会
     会員のニーズにあった学習機会を提供するため、講演会、現地視察会、定例懇話会を企画・運営する。
     ①講 演 会(6回程度開催を予定)
    ②現地視察会(2回程度開催を予定)
    ③定例懇話会(1回/3ヶ月)
       
    (2) その他   
     他団体との共同研究を進めるとともに、各分科会、勉強会の成果について、積極的にアーバンインフラ・テクノロジー推進会議技術研究発表会、土木学会地下空間シンポジウム、年次講演会等の論文発表をサポートする。
     また、最新の情報収集を進めるとともに、社会ニーズを背景に、近未来を見据えた新たな研究テーマについての検討を進める。
       
   
 
   
 

平成27年度 事業報告

(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

  1. 評議員会・総会

     平成27年6月9日に評議員会および総会を開催し、平成26年度事業報告及び収支決算、平成27年度事業計画及び収支予算、当研究会の今後の活動の基本方針がそれぞれ原案通り承認された。

  2. 企画運営委員会

     平成28年5月25日に企画運営委員会を開催し、平成27年度事業報告及び収支決算(案)および平成28年度事業計画及び予算(案) の討議が行われ、それぞれ原案通り承認された。

  3. 企画運営小委員会

     下記に示す委員長中間報告、小委員会2回を開催し、部会、分科会相互の連絡調整を行うとともに研究会全体の活動方針案について、報告・討議を行った。また、総会において会長より検討を依頼された入会積立金の取扱について当委員会のコアメンバーによる会議を3回開催したほか、関連する調査検討を行った。

    【第1回】 平成28年4月18日
      議題: 各分科会・各勉強会・部会等の活動報告及び今後の活動方針、ACUUS2016国際会議への対応等
         
    【第2回】 平成28年5月25日
      議題: 平成27年度事業報告及び収支決算(素案)、平成28年度事業計画及び収支予算(素案)等
         
    ・コアメンバー会議
      平成27年7月27日
       入会積立金の取扱と今後の活動の在り方について
      平成27年10月1日
       入会金積立金の取扱と今後の活動の在り方について
      平成27年11月26日
       入会金積立金の取扱、新規調査研究分野の検討
      平成28年1月25日
       国交省都市局との打合せ
      平成28年3月2日
       名古屋市へのヒアリング
         
  4. 調査研究活動
       
    (1) 大阪分科会(継続分科会)
     平成23~26年度の4年間にわたり、地下空間を一時滞在施設として利用する可能性を探った。被災状況にもよるが物理的には利用価値は高く、川崎アゼリアなど実際に一時滞在施設として指定されており、かつ実際に被災者が一晩滞在した事例があることがわかった。
     平成27年度は、都市再生特別措置法にもとづく都市再生安全確保計画制度を調査したうえで、地下施設を一時滞在施設として指定している札幌駅都心地域の視察とヒアリングを行った。また、京都市と神戸市についても帰宅困難者対策の現状を調査し、京都市に対してはヒアリングを行った。
     また、分科会での研究成果について、土木学会第21回地下シンポジウムでの論文発表を行った。
         
    (2) 地下利活用制度検討分科会(継続分科会)
     これまで地上空間と地下空間の融和的、有機的な連携による豊かな都市環境の実現を目指し、地下空間、地下利用の検討と、それを実現するための手法や法制度の在り方について検討を続けてきたが、平成25年度からは、地下鉄道に関わる空間とその周辺との繋がりに着目して検討を始めることとした。過密した都市空間において、地下鉄を代表とする地下交通網の果たす役割は極めて重要である。合わせてその駅及びコンコースと周辺施設等との接続により形成される地下空間は、歩行者動線の確保のみならず、周辺地域の活性化(商業、オフィス、教育・文化、行政機関、病院、住宅等)を図るとともに、エリアの景観形成、防災対応等の都市環境整備にも資するものである。
     現在、周辺ビルの更新、再開発事業に合わせて、地下駅とビルとの接続による新たな地下空間形成の動きも活発である。しかし、一方では地区形成との連携が希薄な実態があることも事実であり、地下駅周辺の地域特性にそった合理的、効率的な視点にたった計画策定に関する知見も求められているところである。
     27年度は、これまでの検討結果に基づき、複数の類型(業務系地域、商業系地域、住居系地域)を設定し、地下駅を中心とした都市環境整備と地下駅の在り方の指針となるガイドラインを策定することを目標に、業務系地域について必要な機能や施設整備の在り方を整理した。
     なお、分科会の研究成果について、及び土木学会第21回地下シンポジウムにおいて論文発表を行った。
     
    (3) 八重洲・京橋・日本橋地区分科会(継続分科会)
     本分科会においては、本地区の再開発の進行に伴うエネルギー需要の増大に対応するため、平成24年度に中央清掃工場の排熱を活用した幹線エネルギーネットワークの検討を行い、26年度には再開発プロジェクトの調査および開発事業のエネルギー利用に関する調査(各社ヒアリングも含む)を行い地域内のエネルギーネットワークの検討を行ってきた。
     27年度は上記調査を受け、エネルギーの面的利用を図るため、地域導管整備のモデル的検討として技術的、制度的、経済的な課題を考察した。
     また、分科会での研究成果について、UIT技術研究発表会、土木学会第21回地下シンポジウムでの論文発表を行った。
     なお、検討に当たっては早稲田大学尾島研究室と共同で行った。
     
    (4) 地下防災に関する勉強会(継続)
     最近の話題である屋内外シームレス測位サービスに関連する各種取組、社会実験のうち、地下防災対策、地下ネットワーク等の検討に際して、活用可能なものの情報収集に努めるとともに、過年度に研究、検討を進めた検討成果の活用に向け、関係部署への説明等を進めた。
     その成果として、国土交通省都市局から都市みらい推進機構が共同受注した「地下街の防災対策推進に関する検討」業務では、避難誘導対策における情報通信技術の活用の可能性に関する情報収集、情報提供等のサポートを行った。
     12月には、国土交通省国土情報課が進めているアイデアソン・ハッカソンの開催にあたり、東京駅周辺屋内外シームレス測位サービス実証実験のための地下地図等の資料の作成、当日のフィールドワーク講演と現地フィールドワークを担当した。
     これは、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けて、屋内外シームレス測位技術を活用したサービス創出を図るとともに、災害発生時における地下街等の地下施設来訪者の避難支援に係る情報提供を、地下街内での「位置情報サービス」と関連付けて提供することを目的とし、東京駅周辺のまちづくりや、屋内測位技術に関心がある者が交流し、ハッカソンで生まれた優れたアプリケーションを広く告知していく計画となっている。これらから開発されたアプリケーションを活用した実証実験として、2月上旬から東京駅周辺での屋内外シームレスなナビゲーションサービスの利便性を体感してもらうための各種プロジェクトが実施され、これらの対応についても粕谷主任研究員を中心に参画した。
     また、地下空間における防災対策について、広く市民等にご理解いただくため、テレビ番組制作に協力、新聞・専門誌・雑誌等の取材協力(情報発信)の対応も行った。
     活動成果は、会員をはじめ、内閣府、国交省、東京都、千代田区、中央区、国土技術開発センター、JAPIC、学協会等および海外に対しても、広く情報発信に努めた。
     
  5. 国際交流部会活動
     
    (1)ACUUS2016国際会議の対応等
     
     ACUUS2016国際会議(第15回)へのアブストラクト投稿及び論文投稿等の準備状況、会員各社への投稿要請等について、下記の会議を開催した。
     
     
    【第1回】平成27年7月9日 国際交流部会・事業部会・情報化推進部会
    合同会議
      議題: ACUUSの現況及びACUUS2016国際会議(第15回)への論文投稿および会員各社への参加要請等についての状況説明。
        ACUUS等で交流のある上海市政設計院調査団来日時の対応について。
     
    【第2回】平成28年2月29日国際交流部会・事業部会・情報化推進部会
    合同会議
      議題: ACUUS2016国際会議への地下研としてのアブストラクトの投稿状況及び会員各社の投稿状況についての状況報告。
        上海市政設計院調査団に対する対応成果について。
     
     
    (2)国際交流活動
     
      ACUUS2016に向けた対応ほか、ACUUS理事国として、地下空間利用の促進に向け、国内外の地下空間利用に関する情報収集と情報発信に努めた。
     粕谷主任研究員が、昨年12月に中国北京市で開催された地下利用会議において招待講演を行った。また、10月に行われました上海での地下利用国際会議に際し、会員である大阪地下街の井下取締役と共に招聘を受け、講演等の活動を行った。
     今年1月には、地下利用調査のため来日した上海市市政設計院調査団の対応を会員各社の協力をいただき行った。
     
  6. 情報化推進部会活動

     活動計画に従って、「会員への情報提供」、「対外的なPR活動」を推進するために、以下の活動を行った。
     会員への情報提供として、ニュースレターを20回発行したほか、関係箇所への配布、PRも行った。
     また、新聞・テレビ等のマスコミに対し地下研の活動成果等の情報提供を行い、地下研の知名度の向上に努めた。
     さらに、会員からの要請に基づき、計画的にデータベース化した資料の提供を行った。

  7. 事業部会活動

     定例懇話会を1回開催したほか、(一財)都市みらい推進機構、アーバンインフラ・テクノロジー推進会議と共催で合同講演会を3回、見学会を4回それぞれ開催した。
    また、他団体との共催活動の推進の一環として、(公社)土木学会地下空間研究委員会のシンポジウムに共催したほか、八重洲・京橋・日本橋地区分科会、地下利活用制度検討分科会、大阪分科会の活動成果をそれぞれ論文にまとめ、地下空間シンポジウムで発表した。

    (1) 定例懇話会
    第43回 平成28年3月23日
      話題提供: 都築 進氏(東京電力㈱福島第一廃炉推進カンパニー プロジェクト計画部
    土木・建築設備グループマネージャー)
      テーマ: 福島第一原子力発電所における廃炉・汚染水対策
      参加人数: 15名
         
    (2) 講演会・意見交換会・研究会
    第24回 合同講演会
      日時: 平成27年4月24日
      テ-マ: 国土の将来像を構想する~新たな国土形成計画(全国計画)の策定に向けて~
      講師: 国土交通省 国土政策局 総合計画課長  白石 秀俊氏
      参加人数: 23名
       
    第25回 合同講演会
      日時: 平成27年6月23日
      テ-マ: 立地適正化計画の最近の動向
      講師: 国土交通省 都市局 都市計画課 都市計画調査室長 菊池 雅彦氏
      参加人数: 49名
       
    第26回 合同講演会
      日時: 平成27年10月1日
      テ-マ: PPP/PFIなど公民連携の推進について
      講師: 国土交通省 総合政策局 官民連携政策課長 大澤 一夫氏
      参加人数: 37名
         
    (3) 現地視察会(土木学会地下空間研究委員会と共催)
    視察場所:東京メトロ有楽町線 小竹向原・千川間連絡線設置工事現場
      日時: 平成27年6月19日
      参加人数: 12名
       
    視察場所:仙台都心部にできる「青葉通一番町駅」
      日時: 平成27年8月31日~9月1日
      参加人数: 12名
    視察場所:芝浦水再生センター地下貯留施設及び品川シーズンテラスの地下熱供給施設他
      日時: 平成27年9月7日
      参加人数: 30名
    視察場所:東京外環自動車道 東名JCT及び大泉JCT立杭工事
      日時: 平成28年1月21日
      参加人数: 10名

以 上