空堀は、豊臣時代に大阪城郭の外堀が位置していたことから地名がつけられたと伝えられ、古代難波宮以来の大阪の市街地である上町台地に位置し、江戸期の大阪開発により発展した歴史あるまちです。
  大阪の都心部では珍しく戦災を免れた空堀には、歴史ある大阪の暮らしや姿を今に伝える路地やお地蔵さんやお稲荷さん、井戸などがあるほか、地蔵盆や初午などの祭事も盛んで、大阪がこれまで培ってきた都心居住の姿を今に伝える歴史的・文化的なまちなみとなっています。

「時代」と「世代」、そして「心」のつながり
 空堀には、昔ながらの町家や長屋と、それらを生かした新しいお店やお家などが、通りや路地(ろーじ)、坂道や石畳に沿ってつながり、どこかなつかしく、今昔(こんじゃく)を感じる風情あるまちなみがあります。
  また、そうした昔ながらのまちなみを見守り続けるお地蔵さんが、おばあちゃんとお孫さん、大人と子供、古くからこのまちに住む人と新しく越してきた人等、多くの人々の間に世代を超えたつながりを生み出し、やさしいまちなみをつくっています。
  そして、こうしたまちなみの中では、近所づきあい、井戸端会議、世話焼きのおくさんなど、温かい人のつながり、心のつながりがしっかりと残っています。
  このテーマには、こうした「つながり」を生かして、空堀らしいまちなみを守り、つくっていきたいという思いが込められています。
 
@ 昔ながらの建物は、特色を活かしながら今の生活に合わせて大事に使い、次世代に引き継ぐ
A 新しい建物は、昔ながらの建物のよさをとり入れて、 まちなみとのつながりを大切にする
B 先人から受け継がれてきた路地の雰囲気や、お地蔵さんなど 街に残る文化を大切にする
 HOPEゾーン事業は、地域の歴史や文化、まちなみなど、地域の魅力と特性を活かした居住地形成をめざすもので、地域住民と大阪市が連携して、昔ながらのまちなみの雰囲気を継承し、地域の魅力を高めようという事業です。
 空堀地区には、大阪都心の暮らしや文化を今に伝える資源が豊富にあり、今なお大切に継承されているほか、近年では町家や長屋などの建物をうまく活用して店舗などに再生したり、路地などを舞台にイベントを展開する動きなどの新しい取組みが進められています。
 こうした動きを受けて、空堀地区において「HOPEゾーン事業」を実施し、長屋や町家等の修復及び活用の促進、坂道・石畳などの地域資源の修景整備等によるまちなみづくりを進めます。
■HOPEゾーン事業の流れ
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