平成8年度に市および県が取得した旧国鉄清算事業団用地の暫定有効活用策を検討する際、県東部地域の中核を担うにふさわしい魅力とにぎわいを創出するために整備された。
沼津駅北口における土地区画整理事業及び拠点施設の整備を行う駅北拠点開発事業の先駆けとして建設された。
沼津駅周辺総合整備事業の中で、地域振興整備公団(現 都市再生機構)が施行する静岡東部拠点特定再開発事業に伴い、沼津駅北口の旧国鉄清算事業団用地(約5.6ha)を活用して魅力とにぎわいのある広域都市拠点の形成を図ることを目的として駅北拠点開発事業を進めた。
県東部地域の将来を考えるとき、地域経済の発展を支える拠点機能の一つとして見本市や大規模イベントに対応できる展示イベント施設が地域経済界を中心にその必要性が叫ばれていた。
そこで、沼津駅北口の旧国鉄清算事業団用地を取得し、土地区画整理事業により敷地整序が行われるまでの間の土地有効利用の方法としてドーム型の多目的展示イベント施設「キラメッセぬまづ」を建設した。
<事業採算性を含む総合的土地活用事業マネジメント>
駅北拠点開発事業の先駆けとして、また、実験的施設として、実績データを集積・分析し将来の施設計画に活かすための、低建設事業費。他の類似施設に比べ安価な料金設定とすることで稼働率を上げ、収益を上げた。
<施設の運営・管理:利用者を引き寄せる運営計画、効率的な管理計画>
市条例で「キラメッセぬまづ運営推進協議会」を設置し、適正かつ円滑な運営のため助言等をいただいている。運営管理は、開館時より財団法人沼津市振興公社に業務委託をしているが、利用者アンケートで「対応がよい」との声があるなど、現在の高い稼働率に貢献しているといえる。
旧国鉄清算事業団所有地を県・市・地域振興整備公団(現 都市再生機構)が購入し、土地区画整理事業で換地。
資金は市積立て基金、県貸付、静岡銀行の融資
●キラメッセぬまづ運営推進協議会 会長 中山 勝 氏
 「日本一やさしい、使い勝手の良い」というコンセプトに沿い、施設整備が進められ、運営を行っている結果が、オープン当初から施設稼働率8割以上を確保している最大の理由であると思います。運営推進協議会とは、顕在化された問題のみならず潜在していると思われる課題を官民一体となって議論する場と位置づけているのですが、そのDNAはコンセプトや施設面を検討した多目的イベント施設活用研究会での“日本一やさしいとは?”の議論にあります。計画から9年が経過しますが、変わらぬ熱っぽさは目には見えませんが貴重な財産であると思います。今後、キラメッセぬまづは周辺環境の変化を考えると、より高度化された施設になっていくことが予想されます。その際も、利用者満足度の視点に立ち、議論・運営していくことでより地域に不可欠な施設となっていくものと思います。
●財団法人沼津市振興公社 高島政和 氏
 人・物・情報の交流拠点・きらめくメッセージの発信基地として、多くの人々に親しまれる施設として管理、運営している。本年4月15日、隣接地に新たな都市型商業施設BiViが誕生し、連動することにより大きな人の流れが加わり活力と賑わいを創出している。開館時、全館使用・半面使用(パーテーション間仕切り)から使用者の利便を図るため、1/3・2/3使用を追加、よりサービスの向上を目指すとともに、比較的空いているウィークデーの利用者獲得のため、これまでの顧客データの活用と新規のお客様に職員が一丸となり営業活動を展開、成果が徐々に表れている。今後、同敷地内に新たな拠点施設も予定されており、新しい時代の都市拠点として沼津を中心にぐるり50km文化と情報の波紋が広がることを期待しています。
●沼津市市街地整備課課長 海瀬 治 氏
 本施設は、旧国鉄清算事業団用地を活用し、沼津市が推進する沼津駅周辺総合整備事業の先導的施設として、県東部地域の活力とにぎわいの創出を目指し建設したものです。
 特徴として、外観は話題性を高めるためのドーム型の膜屋根構造とし、展示ホールは使い勝手をよくするために車の乗り入れを可能としました。
 そして、9億3千万円という低コストで建設したことで、安価な使用料金の設定が可能となり、これが高稼働率の要因となっています。 また、運営においては、利用者のニーズに365日24時間対応し、「日本一親切な施設」を目指して取り組んでおり、サービス面においても主催者から好評を得ています。今後とも、更なる施設の利活用に向け積極的に取り組んでいきたいと考えています。
▲キラメッセぬまづの外観
▲キラメッセぬまづの明るい施設空間
▲大盛況の施設内イベント風景
 
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